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カードの紛失・盗難にあったらすぐに届け出る

先ず、警察と信販会社への届出を
現金を紛失したり盗まれたりした場合には、その損害額は紛失したり盗まれた金額の限度で済みますが、カードの場合はそうは行きません。どれだけ使用されるか予測がつかず、名義人は不測の損害を被ることが考えられます。このような場合には、大至急、信販会社および警察に対して、カードの紛失・盗難の届けを出してください。

一般にカード会員規約には「紛失・盗難により不正使用がなされた場合には、その損害は会員が負担する」旨の定めがあります。しかし、会員が信販会社および警察に対してすみやかに所定の届出をすることにより、この責任が一定の期間免除されたり、カード盗難保険によって損害が填補されることが多いのです。ただし、所定の届出を行ったときでも、次の場合には責任は免除されず、会員が責任を負うことになります。
①紛失・盗難が会員の故意または重大な過失による場合
②会員の家族・同居人等、会員の関係者によって損害が生じた場合
③戦争・地震等による著しい混乱の際に行われた場合
④他人に譲渡・貸与・または質入されたカードによる損害の場合

損害の発生について信販会社や販売会社に不注意がある場合
信販会社はクレジットカードを普及させることによって莫大な利益を得ています。「利益存するところに損失も帰する」という考え方からすれば、カードの盗難・紛失によるリスクはカードシステムによって莫大な利益を受けている信販会社が、原則として負担すべきと考えることもできます。カード発祥の地である米国ではこのような原則が立法上明確にされています。日本ではまだこのような考え方が法律に定められているわけではありません。しかし信販会社と販売会社の関係が、加盟店契約を通して継続的で密接な関係である点から見て、信販会社は販売会社に対して不正使用防止のための何らかの指導・教育を行うことも可能でしょう。

さらに販売会社には加盟店規約によって、カード使用者と名義人の同一性を確認する義務があります。したがって、所定の届出によって消費者が免責されない場合であっても、例えば署名の確認について販売会社に何らかの落ち度があった場合のように、カードの不正使用を見逃したことについて責任を問うことができるときは、会員は信販会社に対する支払いを拒絶することができると解釈されます。また、信販会社や販売会社に落ち度がなく、名義人が不正使用について責任を負わなければならない場合であっても、盗んだカードや、名義人が紛失したカードを不正に使用した者に対しては損害賠償請求ができることはいうまでもありません。